2016年9月27日火曜日

SONY V88ES は超高音質のアンプだったという話



届きました、Sony, V88ES です。素晴らしい音がします。その界隈で有名な、かないまるさんという方の手によるAVアンプです。届いて聴いてこの音質にびっくり。いやあ、すごいわあ。

 ネット上ではその形から「ガンダム」ともあだ名されています。

 ただし、お約束です。でも中古で(ジャンクではないのです)買ったので例の中古品保証書もついているのに、この故障状況は.. いや私は文句いわないけれどもいいのかこれ。

 まあでもそれくらい自分でやります。



 97年冬製です。それなりに経年の劣化はあります。

 状況は、まず、前面パネルのタッチセンサー操作ボタンの汚れにより操作不能になる接触不良がありました。次に、電動ドアの開閉不良。また、リレーの汚れによる接触不良によって左右のどちらかのスピーカーから音が出ない場合がある故障もありました。加えて、A, B選択したときのBが出ない。はい、いつもの作業ですね。

 タッチパネルの操作不良は、フロントをすべて外しての作業でした。接点復活剤で復活しました。これ厄介で、フロントの電動ドアもすべて分解しないと、タッチパネルの入ったスイッチ回路に手が届きませんでした。分解・清掃しました。

 そのうえで、電動ドアもギア・部品総点検して、きっちり組みなおしました。すると動きました。やったぜ。

 リレーは、ネットでパワーアンプに改造された方で書かれている方がおられましたが、バックパネルのねじをすべて外し(かなり数が多い)、さらにリレーをコテではずして、酸化した接点を確認の後、掃除して、ここから逆にして、コテで半田して、また外したネジを今度はひたすら締める、という作業です。A, B, スピーカー左右センターリア確認して終了。ふぅー。


 すべて修理しました。私、文系なので、こういうの得意分野ではないのです。こんな時間になってしまった。このように、時間がかかるので、ちゃんと製品の新品を買うべきです。ただし、値段は、破格でした。

 ウェブサイトを見ていると、SN比がカタログスペックでマイナス86dbと、かなり悪く書かれていますが、これも実際には全く問題にならないどころか、マイナス100db程度のものと思います。ヘッドホン出力の方も、適切に調整してあります。スピーカー通す分にはギャングエラーもなし。うれしいですね。

 ただ、この時期のソニーのアンプ全般にいえるのですが、(といってもインピーダンス整合の問題は無くて、900STで聞いたときに)無音時でも「ブーン」というトランスからのハムノイズが乗っています。そして、飛来するノイズに弱いです。外部のクリーン電源やケーブルを変えたいという欲は、このあたりから出てくるのではないでしょうかね。新製品買った方がいいです。まああと、普通のヘッドホンなら問題ないはずです。

 ちなみに新古品だったジオン公国軍.. ONKYOの tx-ds989 では、外部から飛来するノイズもハムノイズもすべてシャットアウトしてこようとするので、これもこれですごいです。ノイズ自体が乗らないけれども、近くで工事したりしていてどうしても入ってしまう強いノイズの飛来時に、普通はジー、ジージージー(以下連鎖)ってくるのを、ジジj, プt ....。と。ノイズ対策もいろいろあるのですね。

 さて、そして下はV88ESのふとっちょ電解コンデンサです。




 Sonyの後継製品ではフィードバックによってトランスからくるブーンというノイズを打ち消していますが、V88ESでも周辺機器のフェーダーやヘッドホンアンプ的なものなどを通して使えば、ヘッドホンを使った静粛な環境でも楽しむことができます。こちらの記事をどうぞ。