flacには、wavに対して、タグやアルバムのジャケ写を設定できる強みがあります。
また、再生機器も、Pioneerのn50からSONYのウォークマンまで、広範に対応しているというメリットもあります。
違法な音楽のロスレス流通では、かつてはEACといって、cueシートにapeを再生させる物をzip圧縮したものが圧倒的でしたが、最近では単曲ごとflacになっていることがよくあります。上に述べたようなflacの利便性や、再生機器の対応の広さが、流通時の付加価値になっていると考えられます。そのさらに昔の洋楽マニアならご存知、ALBWなんて凝ったものまでありましたっけね。まあこれこそzipでくれのzipだけれども。
またファイルサイズと音質の面からは、wav同様の非圧縮でタグなどを設定可能なaiffに対して、flacが、いわゆるハイレゾも速く確実に可逆圧縮できるということなどが受け入れられているのだと考えられます。サイズちっちゃくなった方がうれしいですものね。
とはいえ、音楽がそこまで(たとえば動画ほど)違法に取引されているわけではないです。客層も、国内ではないです。それに圧倒的にMP3が多く、せいぜい、つまり結局はサンプルとしてのMP3なのです。
ちなみに、容量とスピード(時間)を考えていくと、flacを求めるようなコアな層は何らかの形で音楽を確実に購買しています。