2016年3月17日木曜日

安全地帯

 田園好きです、小学生の頃ずっと聞いてました。玉置浩二さんもベートーヴェンも。

 さて。Made in Japan の高級オーディオ製品に仕組まれた安全の闇にかかっております。

・オムロンは鳴り続ける
 オムロン、というメーカーはご存知と思います。なんだ血圧計かよ、と。いやーこれがね、ものすごい精密な部品で、なんといまどき可動部を含む職人的な「リレー」というものを出しておりまして、ひと昔のオーディオには必ずオムロン製が入っていて、そんな高級って感じじゃなく、今でも動き続けているという非常に素晴らしい、オムロン。

 そんなこんなですが、利益追求の結果、日本の工業は世界に進出し、失敗し、現在に至ります。しかし、オムロンはもはや日本製の超高級高信頼リレー製造ブランドになっていて、名声と評判に違いはないです。今日もひと昔の電源の中で「カチッ」と最初と最後をキメつつ、半導体リレーくんとイチャラブしながら、冷静な判断で電圧をゲートしているのだと思います。

・グローバリゼーションの弊害
 しかし、音響関連にも平成不況とグローバル化の波が押し寄せるのです。

 結果、リレーはオムロンではなく、よく分からない中小企業の中国製品で溢れ返ることになります。足の数もリレーの数も、あらゆるものが千差万別。安全回路は複雑化してしまいます。

 そして、これに輪をかけて起こるのが、信頼性に欠けるリレーの接点が不良になり発生する回路の保護です。つまり、電源が「カチッ」と入って、別にオフセットも問題ないし、DCが漏れているわけでもないのに、すぐまた「カチッ」といってオフになるという最悪のパターンです。

 保護回路というものは、通常電源の近く、あるいは電気がいっぱい流れていたりあふれていたりする増幅段の前後にあります。素人は高電圧の電源なんか触れませんし、リレーは深いところにあって分解しにくい上、回路設計の盲点で近くにコンデンサなどおかれていると、接点洗浄やメンテの為には、一度はんだから外さないといけません。クソ面倒ですよね。

 さらに、半導体リレーはMOS-FETなど整流を取る部品は(あるいは特定電圧に切り分けて残りを放熱するというPN接合の宿命で)、どうしても「熱」が出てきます。しかも、ちょっとビリビリ。危ないっすね。

 今私の目の前には5つのリレー、複数の安全回路、高電圧トランス、トロイダル.. という魔のサイクルがございます。ここが原因ですが、大人しく新しい部品を調達しようと思います。

 おかげさまで、電子回路に相当程度詳しくなったと思います。ぶっちゃけこれは嬉しい。


・深セン
 日本のパーツで古いものはメーカーにストックされず、全部深セン(中華人民共和国)に流れているらしい。で、そこでは部品の分別をオープンに共通化していて、そこから世界中にパーツを運んでいる、と。

 たまに大仰に「中国はハイテクだ!偏見は捨て去った方がいい」なんていってる意識高い税金泥棒系がいるけれども、私から見える中国は、そうではないです。やっぱりバカチョンはバカチョン、ジャップはジャップです。単にジャンクな電子部品を集積して整理している、しかも中華流に、というのが筋です。つまり、お互いの関係は従来通りで、平行線でそれぞれにある、ということです。そして、セコハンは修理や修繕には使うことができても、新製品にそれが用いられることは日本国内では、まずないですから、産業集積というよりは、むしろホビー色がより強い感じがします。

 中国には、新製品は存在しません。よきに悪しきに、今の中国にはオリジナルという概念がないのだと思います。

 若い世代にカネを回さなかったツケを、これから存分に支払ってもらうことになりますね。日中友好の新たな世界が見えてくるわ。

・AKM
 旭化成まで伝わらなくてもいいけれども、AKMの音好きです。で、AKとかで検索すると労働者の赤い血が流れるAKの方が出てきて、まあそっちも好きだなって感じですね。最近はサバゲにイスラム国も登場していて面白いです。

・ゲートに対する考え方の違い
 音の作り方は人それぞれで、そこに干渉する必要はないです。ノイズや定在波がある環境でも好んで雑音を入れに行く人もいれば、デッドエアスペースを好む人もいて、これは環境によっても違います。

 ところで、デジタルアンプとかDSDの系統は、電圧を「大音量のときには高く」するそうです。自分でもスルーしていたけれども、よくよく考えると、えっ、と思いました。

 小音量のときの方が色々と気を使うので。自分の感覚では、まず、小音量でアンプを絞らないと思います。大音量では絞ります。それが基本にあって、小音量のときにはノイズを入れて際立たせる、という方法を使っています。別に現実の音だろうと仮想の音だろうと何だろうと小音量のときに使っています。再生機器だと逆なのか。

・大御所
 2014年末あたりから、大御所中心にやっとスネアのマトモな音が聴けるようになった。それまでは本当クズというか、ぶっ殺したくなるようなクソスネアしかなかったし、まだまだ駆逐すべき連中は多いですね。そうでない大御所もいるけれども。

 それはいいや。

・絶縁とはサフ吹きと見つけたり
 結局プラモばりにきちんと絶縁塗装とかアース落としを丁寧にやらなければいけないけれども、これが本当に面白いです。工芸的なものすら感じる上に、なんか安全も美になるのだなとか。

 わかった。プロを適切に配置すれば済む問題だろう。はあ。どうしたらいいもんでしょね。音楽家は数学や音響工学をやらないし、表面実装なんてしないんですよ。こんなことしていたらそのうちDIYで直接お札刷りはじめてしまう。まあ冗談ですけれども、ある程度餅は餅屋で、スターにはスターを任せたいけれども、餅屋が餅をつけないで偉そうにしているのをみたら、ビ●ターの無能野郎とかね、誰でも殺したくなりますよ。だって能力関係ないもんね。