2016年2月4日木曜日

目の付け所はシャープ

 液晶の話ではないです。

 DSDと同じような発想で内部完結し、かつノイズシェイピングを入れずに済むので、したがってものすごい頻度 (freqent) で処理ができる、という意味で禁断の箱を開けているのはsonyのS-Masterじゃないかと思う昨今であります。もう「3千円で」完動品を確保してあります。あまりやりすぎると音響の発展に寄与しないけれども。で、そういう意味で(?.. まあ大体S-Masterとシャープの撤退時期同じだし?)プア界(ピュア界ではなく貧乏のプア)のダークホースはハードオフの1bitデジタルΣで光入出力、というところかしら。なまじデジタルだから劣化なくジャンクで千円だな。

 っていうか要するにですよ。ものすごく基本の部分というのは、従来16ビットを処理していた時間で1bitを16回処理してまとめたもの、というわけで微積や総和のイメージが必要になるので専門性高いんで、目先がシャープすぎて理解できないんでしょうねこれ。一方で、理解のできないことをいいことにSACDというクソ音質のクソメディアが出てしまったことも記憶に新しいところです。DSDをそのまま用いる、ということには非常に抵抗と不安があります。内部処理で必要なところや、立ち上がりの早い音を作りたいときには必須です。

 さて、シャープだというのは、これには理由があって、昔(90年代後半から00年代前半です)はライン入力とセレクターが絶対必要だったのが、今はデジタルへの移行期を経てPCで完結するので、光端子とヘッドホン端子があればおkになりました。だから、なんか貧相だったラインセレクターを無視すれば、これからダークホースになるということです。ここは単純に相場観。

 利点は何でしょう。MDR-900STというまた人を選ぶクソヘッドホンがあるのですが、低域がくそよわで、特に低域のリバーブ感や空間系は使いにくいというのが愚痴の定番でした。ところがこれ、ソニーの"DDSG"とかで一発解決するんですよね。本当どうなってんのか不思議なんだけど。低域のチェック苦手な俺らには願ったり叶ったり。偶然だろうな。これで、モノラルにした80Hz以下をそれ以降のディレイで補ったものを再生したら、ものすごい自然な低域が得られてびっくりしました。こういうジャンクなら田舎でも手に入るしね。

 このプア界、予算も限られる中でピュア界のオーオタを物理音響的に皆殺しにするわけで、なかなかシビアな競争なのだけれども、アツいんですよね。必然、貧乏なほど権威になるのか。嬉しくないな。

 やはり曲なり動画なりを出していることもあり、世界中からアクセスがあります。北米欧州中国だけでなく、アラブ首長国連邦からルーマニアやウクライナからも。文化も、いつもいつでも仲良しということではなく、本当にけし飛ぶときにはすぐに変な人がやってきて消し飛んでしまいます。せめて今だけは、って感じかなあ。